P.S.F. Records Modern Music 研究室

東京のアンダーグラウンド音楽シーンを代表する今は無きPSF Records/モダ〜ンミュージックの知られざる功績を後世に残すためのPSF全カタログレビューサイト。

PSFD-17〜PSFD-30 (PSF Records) ガセネタ 不失者 ロストアラーフ ボルビトマグース 灰野敬二 三上寛 友川かずき 他

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PSFD-17,1991年

ガセネタ/Sooner or Later

 

たぶん2009年、まだmixiの時代にマイミクがオススメして いたガセネタの赤いCDをAmazonで買って六畳間の真ん中に 置いたCDプレイヤーで真昼間に聴いたのを今でも覚えている。

黒く太い音でくぐもりながらうねるベース、 まっとうにタイトにリズムを刻むドラム。 そのうえに乗っかっているのが、 キチガイが一心不乱にアイスピックを振り回しているような危うい ギター、 自滅めがけて暴力的にがなり散らされる美しく尖った言葉たち。 このヤバい音楽はなんだ、 耳がふやけた大学生には強烈すぎるドスの効いた体験だった。

「SOONER OR LATER」は、PSFから出ていたガセネタの1stアルバム。 1978年 明治大学での録音が収められており、当時のメンバーは山崎春美( vo)、大里俊晴(ba)、浜野純(gu)、村田龍美(dr) の4人。 ガレージパンクとかサイケとかそういう言葉ではくくれない、 生き急いだ激しい音楽。真っ赤な江夏ジャケも最高で、 今や自分の中のアングラ音楽イメージそのものになってしまった。

思い返せば、ガセネタがPSFや吉祥寺マイナー周辺への入り口だ った。 メジャーでもインディーズでもない得体の知れない音楽の世界が広 がっていることを知り、聴き漁り、「 こんなことをしても良いんだ」 と気づいたことで自分の価値観が広がった。 そういう意味でも大切な一枚です。 (宙空一派)

 

ガセネタ。
むちゃくちゃカッコいいバンド名。何回でも
言いたくなる。ガセネタ、ガセネタ。

狂気の沙汰と言えるくらい歪んだギター、淡々としたビート、わめき声。
あと悪すぎる音質。最高。

もし貴方がガセネタを聴いた事が無いなら、このCDは生まれて初めての経験になると思います。
是非、大音量でお楽しみ下さい。(山田知己)

 

 

ガセネタは、何らかの要因により内に滞ったエネルギーをいかにして放出するかを、だんじりがコンチキチンとせわしなく鳴り響き太鼓が間断なくリズムを刻みいっちゃん盛り上がって頂点に達したときが持続したまま、みたいな疾走感で教示する。

歌詞は、切迫していながらもどこか視点が突き放されている。人間の内面とかきつい状態とかをうたっている部分ですら、まるで観測しているような奇妙な客観性があるのだ。

しかも、観測する主体の表現方法が平均値からみて飛んでいる。散弾銃のごときパワーと勢いを以てギリギリまで言及に突き進む切迫感があっても、それをあらわす言語は"海底のような暗い閃きに 間違って感光させた白色フィルム"のようにするりと大方の人間の感性を越えていく。他惑星から飛来した恒点観測員が、地球の人間に憑依しつつパンク音楽にのせたスケッチをしているみたいだ。

それでいてなお、ガセネタの曲の歌詞は地球人の共感を呼ぶものである。

鈴木いづみの『ラブ・オブ・スピード』に出てくる見晴(ミハル)って、山崎春美さんのことやないか、と読んでからずっと経って気がつく。

しょうむないヤツを弄っておもしろがるいちびり、どこか冷めた感じ、神経質で気ィ遣いなのにやること大胆、といった見晴のキャラクターが、ガセネタを聴いたときの印象<恒点観測員>と結びついた。

もしもあなたが"焦点の定まらない"どんならんデ、という状況ならば、ガセネタを聴けばよい。

荒々しゅうて速いギターとベースとドラムと、恒点観測員として地球に飛来したような山崎春美のうたが、健全な逸脱に導いてくれるだろう。

(LwL aka シャア(カルピス原液/賢いユリシーズ)

 

 

知る人ぞ知るカルト的なバンドだが、メンバーの中で今でも音楽活動を続けているのは山崎春美(あまり頻繁ではないが)くらいで、もの凄いギターを弾いていた浜野純が音楽から離れてしまったのは残念でならない。1978年録音の異端的ガレージ・サイケ・パンクの傑作(アダバナ)

(生悦住英夫氏・STUDIO VOICE(スタジオボイス)2000.⑦月号VOL.295より引用)

 

 

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PSFD-18,1991年

ロストアラーフ/ロストアラーフ

 

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灰野敬二氏最初のバンド・ロストアラーフ。

ピアノ、ドラム、ボーカルの変則的な編成のアバンギャルドユニット。Live録音1970年と言うことは灰野さんはまだ18歳くらいなのでは。このボーカルは、既に凄い事になってます、。灰野さんのボーカルは高校生の時ピアノの鍵盤の端から端まで全部出た、という話です、正に天からの賜物なのだろうか。必聴。

(文責:宮岡永樹)

 

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PSFD-19,1993年

Borbetomagus/Live At In-Roads

ニューヨークの轟音ノイズユニット、ボルビトマグースの再発盤。ツインサックスとギターが基本的にひたすら爆音で暴力的な心地よいノイズを奏でる。ボルビトマグースとは古代ゲルマンのミミズの都市を意味するそうです。なんじゃそりゃ。名盤。

(文責:宮岡永樹)

 

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PSFD-20,1992年

三上寛/女優

 

大学生の時に新宿のディスクユニオンで購入をした。特記欄に「根本敬ジャケ」と書かれていたことを鮮明に覚えている。あまりにも作品の本質を無視したコメントだと、聞く前に辟易とした。まあこれは同じくPSFから98年に発表された『アラシ・雨・アラシ』の特記欄にも「赤塚不二夫ジャケ」と同じような惹句が書かれており、そのような善悪があり得る世界があるのだと思うことにしたが。言わなくてもいいとわかっているものの、中古市場はこういう気持ち悪さが蔓延している。(そのくせ多くのPSF作品は100円で投げ売りされているんだ…)

肝心の作品の内容に関して、実は言及することはなにもない。(前作『俺が居る。』、次作『U.S.E.』と天皇制や湾岸戦争などの時潮を鑑みて言及すべき点はあるのかもしれないけど、そういうのは別の次元で語られるべきでおれが語ることではないと思っています、なんなら全ておれが書く意味はないのだが…)
そもそも三上寛を知っているなら、この作品は聞く必要すらないのかもしれないとすら感じる。当たり前だが、当たり前のように素晴らしいのである。これは聞かずともわかる。誰もが知っている通り、三上寛のアティチュードは一貫している。それ故にそこに魔法が生まれる。そう、ただそれだけである。どこから作品を出そうとそれは変わらない。

ただ、個人的にはPSF期のおよそ20年ほどが、三上寛の真骨頂(20年が真骨頂って長すぎるけどそういうものなんですよ)、脂の乗り切った時期だった。そして今作はその甲矢となるアルバムだったのだろう。M2「ああ創価、身延の山は波木井の里か」のポエジーこそがこのアルバムの頂点だ、タイトルが好きなだけってのもあるが。

とりあえず思い入れ抜きにPSFの三上寛を集めるなら、このアルバムからというのがわかりやすいのではないだろうか。次点ではPSFからの最後のアルバムとなった『弥吉』(2010年)ですかね、フォーク全盛の、当時の思い出を語る三上寛という点もあるし、「とんかつ日和」は最高だし。初期の作品ももちろんいいが、どう考えたって、乗り越えられようにもない、あまりにも真摯に三上寛という現実を突きつけているのはPSFからのアルバムだと思う。もちろん近作もいいですよ。

それにしても、有名な漫画家がジャケ描いたからって、惹句にしなくてもいいじゃんね、別に。(文:しろしろ)

 

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PSFD-21,1992年

吉沢元治/From The Faraway Nearby

 

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PSFD-22,1992年

吉沢元治,小杉武久,三宅榛名/Angels Have Passed

 

名盤。1991年10月13日、新宿ピットインでのライヴ盤。タージ・マハール旅行団の創設者小杉武久と、前衛ピアノ奏者三宅棒名を迎えて展開したライヴ。 吉沢元治氏の自作5弦ベースと小杉武久氏のエレクトリックバイオリンが双方終始コズミックな響きでもって展開し、2曲目から登場する三宅榛名氏のピアノに絡んでいく。ここではジャズ的なフレーズは無く、寧ろノイズや現代音楽のよう。この並外れたやりとりの間も一切ブレることなく息の合ったプレイを見せられるのは、それぞれの分野で研鑽された三者の実力の示す所と言えよう。(まあ、これだけの顔ぶれ、当たり前か。) 

(文責:宮岡永樹)

 

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PSFD-23,1992年

灰野敬二/慈

 

90年代のライブ盤であり(個人的な)ソロ名義での傑作。先ず個人的に耳を奪われるのは、静 寂と轟音の鮮烈な対比と音楽全編から感じられるグノーシス主義的な思想性だ(近年のイン タビューでもグノーシスについて言及している)。このアルバムの音楽としての構成要素は ある種の宗教音楽を想起させる様な美しく叙情的なギターの旋律と、柔らかい言葉で内省や 思弁、サディズムを歌い上げる音楽としての力を持ったヴォーカルだけなのだが、その音楽 の豊かさと豊潤な残響からその編成の少なさを全く伺わせない。他の名義にも通底する独創 的でありつつストレートなロック的感性を伺わせるコードの感覚や氏の作品としては珍しく 定型のリズムを採っているという点もこの作品のある種の親しみやすさに作用している様に 思うし、静謐を内包した過剰な轟音がライブの現場に逆説的な静寂を齎すのを直接感じ取れ る様な演奏と、録音の臨場感を見るとライブ盤として見ても成功した傑作だと個人的に思 う。その親しみ易さから、不失者の1stと並んで灰野敬二入門に打って付けの一枚ではない だろうか。個人的に最初に入手した氏の作品という事もあり、想い入れのある一枚。

(文:Aro)

 

この作品を灰野敬二のベストに挙げる方も少なくないだろう。トレードマークの轟音ギターは、ほぼ、鳴りを潜め、古代音楽を連想させる静謐なギターで幕を開ける。この神秘的なギターと歌は、世界中どこを探してもない、灰野敬二ならではのものであろう。58分ワントラック、仙川ゴスペル91年12月30日 Live録音。

(文責:宮岡永樹)

 

楽家 灰野敬二さんの録音物の黄金期(と個人的に思っている)は
1989年から1999年の10年です。

海外、徳間JAPANからのリリースされた作品もとても良いですが、
特にPSFから出た作品は内容、音質、ジャケットともに素晴らしい作品が多いです。

しかし、この時期の一番不幸なことは丁度アナログからCDの移行期で
(日本での)アナログレコードでリリースされた作品は「不失者1ST」「平成元年LIVE上・下」「滲有無」のみ(間違えていたら指摘お願いします)

CDの寿命は約30~40年といいますから、80・90年代にリリースされた作品はもうすぐ寿命を迎えるということになります。

2017年からPSF作品を精力的にアナログリリースを行っているBlack Editionsだけが頼みの綱です。
徳間JAPANさんの作品も素晴らしい作品が多いので是非アナログ再発してほしい(徳間さんには15年くらいリクエスト送っていますが、、、)

そんな黄金期の作品の中でも一番聴きこんだ作品は「慈」です。

ギター弾き語りのライブ録音。自分が人に勧めるときは「中世のエレクトリックブルース」と表現しています。

冒頭のSE(GONG「Shamal」)が消えて、ギターの単音が響いた瞬間から灰野さんの世界が始まります。
「ふわふわ」「あっち」「ここ」など「不失者1ST」にも収録されていた曲をアレンジを変えて演奏。

キラキラしたハープからオーケストラ、そして空間を埋め尽くすパイプオルガンのような音を奏でるギター、そして灰野さんの歌声がとても素晴らしいです。
灰野敬二さんの入門編としてもお勧めの1枚です。

祈・アナログ化

(投稿:kkba)

 

 

灰野敬二の歌に、哀しみと歓びを同時に感じるときがある。まるで、人生を歌で凝縮したかのように。この「慈」には、灰野の生き方のようなある種のストイックさが溢れている。このアルバムは、今は無きGOSPELでのソロ・ライブで、終わった後の場内のいつもとは違った不思議な雰囲気が今でも強く印象に残っている。

(生悦住英夫氏・STUDIO VOICE(スタジオボイス)2000.⑦月号VOL.295より引用)

 

 

関連レビュー

http://tel1400.blog.fc2.com/blog-entry-1347.html

 

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PSFD-24,1992年

V.A./Tokyo Flashback 2

 

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予定執筆者(門脇綱生,鈴木カイト,)

 

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PSFD-25,1992年

Ghost/Second Time Around

 

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GhostのP.S.Fレーベルから発表された2hbアルバム。
2017年のディスクユニオンのレーベルのsuper Fujiから発売されたこのアルバムの再発盤CDの帯に書かれていた説明によると結成当時の馬頭將器、瀧澤大志、荻野和夫に加え、このアルバムから、このバンドのギタリストとして加入した元YBO2、White Heavenの栗原道夫、元サバート•ブレイズ、現在は馬頭將器がGhostの解散後に結成したThe Silenceのドラマーの岡野 太が参加。

このアルバムは1stの中世ヨーロッパのトラッド•フォーク、東洋的な民族音楽志向とロックサウンドが融合して、このバンドのアルバムの中では1番聴きやすい。
このバンドの他のアルバムではこの作品の次に発表された寺院と教会で開かれたライヴの模様を収めたライヴ•アルバム「Temple Stone」や
私はこちらはまだ入手していないが後期の頃の倉庫でのライヴの模様を収めた「OverTure」、そしてラスト•アルバムの「In Stormy Nights/嵐の夜に」の2曲目の「Hemicyclic Anthelion/下弦の幻日」のようにフリージャズとゆうのか?
私はこうしたジャンルのアーティストは聴かないので疎いのだが、そうゆう感じの20分以上もの長い、ちょうどピンク•フロイドの1st「夜明けの口笛吹き」に収録されている「Interstellar Overdrive/(邦題『星空のドライヴ』のような長いインプロビゼーションのインスト曲が入っていない事も大きい。
全曲歌詞は英語。

1曲目の「People Get Freedom」は東洋的なハープの音色から始まる雅やかなナンバー。

2曲目のアルバム•タイトル曲の「Second Time Around」は、思い詰めたようなシリアスな雰囲気のアコースティック•ギターとジャズ風のウッドベースの音色が絡み後半のパートからはピンク•フロイドを彷彿させる浮遊感に溢れたギターの音色が
静かなドラマ性を感じさせる曲。

そして3曲目の「Forthcoming From Inside」はスローテンポの最初の2曲から一転してアップテンポのビートが効いたこのバンドには珍しいダンサブルなノリの曲。
この曲を聴くと馬頭の英語の発音が完璧だったら、本当にイギリスのバンドだと思うだろう。
その位、日本人離れした音楽性のバンドだと感じる。

4曲目の「Higher Order」は、中世古楽調の笛の音がフィーチャーされた曲。

5曲目の「AWake In A Muddle」は幽玄としたシンバルの反響音とアコースティック ギターでの馬頭の弾き語りが幻想的な曲。
後半のパートからレッド•ツェッペリンのジョン•ボーナム調のビッグで激しいドラムのビートが鳴り響く展開に。

6曲目の「A Day Of The Stoned Sky In The Union Zoo」は中世的なのと同時にどこか和を感じる笛の音が絡むバラード。

7曲目の「First Dorp Of The Sun」は、聴いていてウットリするようなトロトロと心地良い眠りを誘いそうな穏やかな曲。

8曲目の「ORANGE Sunshine 」は、このバンドにしては珍しく清涼飲料水の商品名みたいな爽やか系のタイトルだな?と思いきや、馬頭自身が書いた、この再発盤CDの解説によるとこの曲のタイトルは80年代に最も有名だったLSDの名前が由来だそうだ。
馬頭の解説と歌詞を読み、勿論、安易なドラッグ肯定ソングではない事はわかるが、意識変容をテーマを描いたこの曲の詩はドアーズのバンド名の由来となったオルダス•ハックスリーの「知覚の扉」のような危険な香りがする。
曲自体は爽やかささえ感じるアコースティックソング。
この曲もツェッペリンからの影響を感じる。

ラストの10曲目「Mind Hill」はシメのラストに相応しく、再び静かなアコースティック •ナンバー。

(文:BADMOTORFINGER)

 

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PSFD-26,1992年

HIGH RISE/Dispersion

 


「Ⅱ」から6年後の3枚目。
dr の氏家さんが復帰した、バンドとしても事実上復活作。
付属ライナーを読むと、89年に一時活動停止していたとの事。
方向性を模索したのかCDフォーマットを意識したのか、10分強の曲が3曲有り曲のバリエーションが豊富。
付属ライナーでは、当時のLiveセットが中心となっているけども。どうだろう。
全体的にBPMは遅め。

独特な、ギターノイズで覆うスタイルは変わらないが分離を意識したのかベースやドラムがしっかり聴こえてとにかくクリア。
後ボーカル、これは意外だった。

どうもミキシング方法を変えたとの事。
後、マスタリングも違うと思う。
この辺に関しては、氏家さんのブログにて確認出来ます。
氏家さん視点からの HIGH RISE 評が読めるので興味ある方はぜひ。

しかし次作の「LIVE」を最後に dr の氏家さん脱退。バンドは dr を変えながら活動していく事になる。

感想。
ぶっといベースが転がってるだけで嬉しかった。けどそれ以上にバランス良くなっていてあれ?とも思った。
あの音像は発明かなと思ったがそうでは無いのかな。
たしかに聴きやすいんだけど。

HIGH RISE で聴いた中でも1番好きなアルバム。
全曲好きだか、1曲となるとラストの「Deuteronomy」になる。これも10分強の曲。
インストで長い曲が好きなんだなと改めて思った。

聴いたのは、2010年以降。震災後。
The Psychic Paramount のアルバム「Gamelan Into The Mink Supernatural」を聴いた時に調べてみたら 、HIGH RISE の影響を感じるとのレビューがあったからという事から。
このバンドも DJ が house にアルバム内曲を mix しててガン踊り中に気になって聞いたらこのアルバムだったと。
すごく遠回りで出会った作品。

 

参考:氏家悠路さんのBLOG

http://yuro-u.jugem.jp/?eid=28 

(文責:タカタ)

 

 

 

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PSF-27,1993年(LPのみ)

White Heaven/Strenge Bedfellow

 

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PSFD-28,1993年

佐藤通弘/魂の音色・津軽三味線・佐藤通弘の仕事

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PSFD-29,1993年

友川かずき/花々の過失

 

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PSFD-30,1993年

三上寛/U.S.E

 

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〜関連盤〜

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Fushitsusha – The Caution Appears
Les Disques Du Soleil Et De L'Acier

1995年フランスのレーベルからリリースされた不失者には珍しい曲名無しのインスト作品集。
「Swans meets Charie Parker」
このアルバムに収められている演奏はハードロックにジャズ(ビ・バップ)の加速感を表現した唯一無二のもの。

管楽器も導入せず、ありがちなジャム演奏も行わずロックで
ジャズの方法論を取り入れたのは世界でも不失者だけだと思います。

ラストの曲がアルバート・アイラーを想起させるブルージーな演奏。

祈・アナログ化

(投稿:kkba)

 

 

PSF-1〜PSFD-16 (PSF Records) High Rise 不失者 Ghost White Heaven 向井千惠 吉沢元治 角谷美知夫 Tokyo Flashback 他

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PSF-1,1984

HIGH RISE / Psychedelic Speed Freaks

レビュー募集中

(予定執筆者:桜井晴紀, )

 

https://youtu.be/2_VNsqlfyUs

 

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PSF-2,1986年,PSFD-2,1993年

HIGH RISE / ll

 


記憶の彼方より
(参考資料 : G-modern Vol.13)

これは上質なハードロックである。 サイケかどうかは最早問題ではなく、ハードロックである。
そして、地の果てまで疾走する。

私も所持している記念すべき一枚目のアルバムは、 どこかの練習スタジオでカセットテレコで録音したそうであるが、 この二枚目のアルバムは所謂"マイクを何本も立てて" 録音した物との事。
またこのアルバムを録音した頃からドラマーが高橋幾郎氏から氏家 悠路氏となり、ライブハウスで演奏する様になったらしい。
折しも時代はインディーズブームに沸き、 地下には本当に沢山の独特な、不思議な、 変わったバンドが犇いていた。
非常に繊細であるとか、 極端に人見知りをするだとか精神が不安定であるとか。。 不健全さが大っぴらに美点となるのはこの頃からではなかったかし ら。もう少し前かな。 わたしもジャンクフードばかり食べて栄養失調気味だったから、 他人をとやかく言えないけれど。
そんな中で、サイケデリックなムードを愛する層にHIGH RISEの噂は流れていた。
サイケデリックであると言う事はどういう事か。
ドラッギーである、オルガンが鳴っている、 キーがどんどん転調して捉え所ない、とか? 髪を伸ばしペイズリー模様やカラフルなシャツを着ている事か。 或いは黒い服を。
それは所詮、ごく表面的な要素でしか無いだろう。 ぎりぎりまで追い込んで、とある境界線を越えた時、 吹っ切れた様に爽快な動きを見せたスタイルであり、 追い込まれ迷走するスタイルである。
サイケデリックであるかどうかが重要なポイントとなる事も多いけ れど、果たしてそれは美点なのだろうか?
この盤が、サイケデリックであるかどうかはよくわからない。 少なくとも上質のハードロックであるのは確かだ。
HIGH RISEやPSF系のライブに行った際、 フルフェイスのヘルメットを抱えた成田氏を見かけた事があり、 ああなるほど、と感じていた。やっぱり男の子は、 暴走するものが好きなのね、と。
その後数日間続く耳鳴りを愉しみながら、 スピードとはこの世で最も美しい現象なのではないかと感じる。 それは単なる思い出ではない。 しっかりと心の奥底に刻まれた確信である。
(大分前に発売されたDVDはこの頃のライブだと思う。)
そしてこの二枚目のアルバムについて何処から知ったのか、 ビアフラ氏の情報網やネットワークにも驚かされる。
その後時は流れ、殆どの録音は再発され、 誰もが気軽に楽しめる様になった。
私もGreen Flamesのライブに何度か足を運んだ。勿論それは、 あのHIGH RISEではない。時は流れ、人は歳を取る。 どんなに好い年の取り方をしていたとしても、その時の緊張感、 気力や勢いなどは取り戻せない。そして青臭さも。
再び同じメンバーで演奏したからと言って、同じ演奏ではない。 それは単なる懐古趣味である。
追体験のみの若いリスナーには申し訳ないが、 リアルタイムで体感した記憶は、 その瞬間を生きたかけがえのない宝物である。
どうかこの盤を手に取り、当時の空気を想像して欲しい。 出来る限りの感覚を駆使して、目を閉じて、 あの時代のアンチノックや二万ボルトにいる気分を妄想して欲しい 。
あの頃のライブハウスの空気はむせる様な熱気を孕んでいたが、 確実に現在とは異なっている。時代背景も、居合わせた人物も、 似ている様で全く違う。記録された轟音だけが、 生々しく息づいている全てである。

再結成など、(勿論不可能であるが) 決してあってはならないのだ。

(Rie Fukuda)

 

https://youtu.be/Yz6K7U_TfzQ

https://youtu.be/nTEXoeZGRxs

 

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PSF-3~4,1989年,PSFD-3~4,1997年

不失者/不失者1st (2枚組)

 

 

灰野敬二氏率いる不失者のデビューアルバムにしてPSFで最も売れたという代物。(総販売枚数3000枚:生悦住さん談。)僕が16歳の時地元のブックオフで見つけて、PSFや灰野敬二のコレクションを集めるきっかけになった1枚です。綿密に作り込まれたこのアンサンブルは、ノイズとも、通常のロックとも異なる、風変わりで極端に神秘的なサイケデリック・アヴァン・ブルース。この作品が他の不失者の作品と大きく異なるのは、なんといってもその楽曲の馴染み易さであろう。当時灰野敬二をファズと轟音の人と思っていただけに、オーソドックスなギタープレイに、時にハーモニカを携え、悍しく、時に朗々と、切々と歌い上げる様には驚いた。全曲素晴らしいが、個人的に"あっち"のギターソロは何度聴いたか分からない。メンバーはこのアルバムのみ4人体制でベースは不失者の核メンバーと云える故・小沢靖さん。生悦住さんにお会いした際に(2013年)、「不失者はもう無い、不失者は小沢君のバンドだった。小沢君のベースと(灰野さんの)ギターが自由に弾きまくってるのが凄かった」と仰っていたのが印象的だった。(当時の演奏を体験することはもう叶わないが、後に紹介する不失者のDVD(PSFV-1)でその凄さを垣間見れる。)

サイドギタリストは後に静香のギタリストとして活躍される三浦真樹氏。ドラマーは阿久井喜一郎氏と村山政二朗氏。阿久井氏は2019年に不失者で再びプレイしている。

(文責:宮岡永樹)

 

日本で初めてサイケデリックの本質を真の意味で表すことができたロックバンドがこの「不失者」だが、このCDを聴くよりまずライブを体験することをおすすめる。若い人達には申し訳無いが、あなたたちが聴いてきた日本のロックと言われている大手レコード会社からリリースされている音楽群は、不失者のライブを見た後ではすべて…。

(生悦住英夫氏・STUDIO VOICE(スタジオボイス)2000.⑦月号VOL.295より引用)

https://youtu.be/LLhdWZZWzWU

https://youtu.be/7xqWJT64tuw

 

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PSF-5,PSFD-5 ,1990年

三上寛,吉沢元治,灰野敬二/平成元年Live!上

 

この上下2枚のライブ盤は、彼らのファンのみならず、こう言ったジャンルの音楽に興味のある全ての方に聴いて頂きたい名盤です。(加筆中)(文責:宮岡永樹)

 

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https://youtu.be/ZktiTJq2LKc

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PSF-6,PSFD-6, 1990年

三上寛,吉沢元治,灰野敬二/平成元年Live!下

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https://youtu.be/GTG1CSXFhtE

 

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PSF-7,PSFD-7 ,1990年

灰野敬二/滲有無

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(予定執筆者:門脇綱生)

https://youtu.be/-eCIKLigI2U

 

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PSFD-8 1990年

吉沢元治/Gobbledygook

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PSFD-9 1990年

Ghost/Ghost

 

2014年に解散したこの日本のアンダーグラウンドサイケデリックロックの存在を知ったのは、これもWhite Heaven同様ネットで。

2013年頃にサイケデリックロックのファン達がお気に入りのバンドの動画を貼りつけていくスレをこのサイトで見て興味をもった。
当時のそのサイトで見たこのバンドの動画は彼等の通算8枚目のアルバム「Hypnotic Underworld」の収録曲だったが私はこれがこのバンドのラスト•アルバムとなった
「In Stormy Night/嵐の夜に」の方が気に入った。
キング•クリムゾンを彷彿とさせるダークでハードで破壊的でヘヴィなサウンドの曲と中世ヨーロッパの古楽やオリエンタルな民族楽器を駆使したアコースティックで静かな曲との両面を持つ音楽性。
繊細でダークで、そのバンド名のイメージどおりの神秘的な楽曲に惹かれた。
Voの馬頭將器の歌と英語の発音は残念ながら上手いとは言えないが、ちょっと声が私が好きな(後追いだけど)JAPANのデヴィッド•シルヴィアンに似ているような感じで。褒めすぎ?

その後、このバンドの上記の2枚のアルバムを購入し、愛聴していたが、翌年にこのバンドはネットにひっそりと解散を告知した。

その後、2017年にディスクユニオンのレーベル、super Fujiからこのバンドのライヴ•アルバム「Live In Providence」と彼等がこれまで発表したアルバムの再発盤と編集盤のCDが発売され、私もこの彼等のP.S.Fレーベルから発表したアルバムを入手する機会に恵まれた。

バンド名がタイトルにつけられた1991年発表の、この彼等の1stアルバムだが、
1曲目の「Sun IS Tagging」のっけから、僧侶が持ち歩いている鐘と鈴の音が微かに流れ、「あれ?音小さい?」と音量を上げると、とんでもない事になる。
ドドドドドーーッと突然に音が爆音になり、ドラムがめちゃくちゃ叩き鳴らされ、それに合わせたメンバー達の絶叫!
まるで音響ハラスメントか、ホラー映画のショックシーンのよう。
私は以前はヘヴィメタルファンで、このアルバムが発表された91年当時はそれと同時に60〜70年代のハードロックやプログレ等を聴き始めた頃に当たるのだが、これらのバンドのアルバムのオープニングは、映画音楽を彷彿させるSEや(メタルバンドの場合はホラー映画風が多い)または、ギターソロでドラマティックにリスナーの気分を盛り上げて始まるパターンを多く聴いてはいたが、こんなドッキリする仕掛けのバンドのアルバムを聴いたのはこれが初めて。
その数秒後に一転して、穏やかなアコースティック•ギター•ナンバーに。

続く2曲目の「Guru In The Echo」は、馬頭將器が奏でるペコペコとしたアンプ を通したバンジョーの音色がスペーシーでユニーク。
メロディがボブ•ディランを彷彿させる、ビートニクな雰囲気で曲調はオルナタナティヴロック。
このバンドは笛の音が入っていて、この音を聴くと無性に懐かしい気分にかられる。

全曲、アコースティックなアシッド•フォーク•アルバムで、8曲目の「Rakushu」はイギリスのシューゲイザーをアコースティック楽器で演奏した感じ。

9曲目の「Strange Funny Cycle Of My Rain」は、一転して奇を衒ったところのなく素直にイギリスのフォーク•ミュージックを目指して奏でられている。

今回の再発盤にボーナストラックが3曲追加収録されているがこの中の「Blood Red River 」はこのCDで馬頭自身が書いたライナーノーツによると全然ブルースマンのベッグ•レッグ•ハウエルのカヴァー曲。
私はYouTubeでこの原曲を聴いたが全く原曲とは全く異なるヘヴィで大胆なアレンジが施されて演奏されている。
上手く言葉で表現できないが、これぞアングラ!って雰囲気。

こんな唯一無二の個性を持ったバンドが日本ではほとんど知名度を得られなかったなんて。
残念でならない。

(文:BADMOTORFINGER)

 

 

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https://youtu.be/XoGc5eakqAA

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PSFD-10 1990年

向井千惠/Kokyu Improvisation

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PSF-11,1991,PSFD-11,1994年

White Heaven/Out

2020年、米Black Editions によりリLP再発済み

 

 

惜しくも解散してしまったホワイトヘヴンには、日本での評価の低さに反比例して海外でも支持が異常に多い。特筆すべきはリーダーの石原洋のヴォーカルと栗原道夫のギターだろう。二人とも確固たるオリジナリティを持つサイケデリアなのだが、去年、両者を含む4人で新バンド(スターズ)を結成した。今後に注目。

(生悦住英夫氏・STUDIO VOICE(スタジオボイス)2000.⑦月号VOL.295より引用)

 

 

 内側にひたすら狂っていくような暴力性、幽玄、濃密な空虚、エロ ティシズム。透徹した美意識が幾重にも織り込まれ秩序をなすこの アルバムは何度聴いても飽きのこない味わい深さがある。
 街中ではバブルでうかれたトレンディードラマのタイアップのラブ ソングが溢れる1991年(私はまだ生まれていないが想像に難く ない)、朧げで黒色の国産本格サイケデリックロックが東京の地下 に存在していた。

 オブスキュアな石原洋氏(以下、敬称略)のサイケデリックボーカ ルとカッティングに栗原ミチオのギターが神経症のように、 または暴れ回った後の諦念、寂しげな慈しみのように絡み、穴蔵の 中で遠くから響くような石原謙のドラムと吉本尚弘(Verzer k)のベースがリズムを朧げに構成する。(プロデューサーはGhostの瀧沢大志)
 このアルバムの独特な匂い、サウンドは一朝一夕の音遊びからは決 して生まれるものではないだろう。それは厳格なサイケデリック、 ガレージロックのリスナーである彼らの妙なるバランス感覚の上で のみ成り立つものだ。(ヴェルヴェットアンダーグラウンドやT. REX、indexなどとの類似性は他にも言及されているのでこ こでは割愛させてもらう)
 私がこのアルバムを手にしたのは約8年ほど前、まだ中学生だった 。当時はとんでもないものを聴いたという感覚があったが、掴めそうで掴めないような、上手く消化できない歯痒さを感じたことを覚 えている。そして、このアルバムの"この世ならざる感覚"をなん とか理解しようと中学野球の部活の後、何度も繰り返し聴き続けた 。そして未だに「OUT」を聴くたびにサウンドの密度は増し、そ の度に自分がひたすらこの中に居たいという切望を覚える。
 このバンドが持つ匂い、感覚は癒えることのない大きな傷口、また はヴォイドをやさしく覆ってくれているかのような錯覚をもたらし 、私はそこにひたすら沈んでいくのみだ。

 2020年、Black Editions(US)より、カッティングはBernie Grundman studios、マスリングは同スタジオのChris Bellmanが担当しアナログ再発された。読んでくださった方 がこの際に手にとってくれれば嬉しい。

 最後にwhite heavenの石原洋(gt.vo)のSTUDIO VOICE(2000年07月号vol.295)に寄稿した文章 を引用し、拙文を締めることとする。
「それは実生活の場から限りなく遠ざかろうと希求する意志なのか 、また薄暮の中に沈んだまま一人遊びに熱中する幼児のようなもの なのか。私のように一切の終わりの到来を待望しているようなもの にとってはここはとても居ごこちのいい場所なのだ。相変わらず過 去は無傷のまま何喰わぬ顔で通り過ぎてゆく。サイケデリックとは そうした通りすがりの風が舞い上げていった、どこか遠くにあった らしい未明の王国の残り香のようなものなのか。」

文責:鈴木開登(跡地、PICNIC YOU)

 

 

私がこのバンドのこのアルバムとの出会いは昨年2019年のゴールデンウィークの直前に、あるSNSの私のお友達さんから教えてもらった。

園子温の映画「愛のむきだし」で楽曲が使われた事で知られる日本のサイケデリックロックバンド、ゆらゆら帝国(私はファンではない)のプロデュースで知られる石原 洋が結成していたこのWhite Heavenの1991年発表のアルバム「Out」

歌詞は全曲英語、収録曲は6曲とコンパクトに纏められている。
私はSNSのお友達さんから、このバンドの動画が添付されたコメントで教えてもらった後、当時、ディスク•ユニオンの新宿ロック館のHPの中古盤CDのリストに偶然このバンドのこのアルバムが掲載されていたのを見て、早速問い合わせて通販で注文し購入。

サイケデリックバンドでこのバンド名…
白い粉、ヤバイ違法薬物を連想してしまう名前…(笑)
当時このアルバムを発売していたインディー レーベルがあの日本人アーティストでありながら、本国日本より欧米で一部のノイズ~オルタナティヴロックのマニアックなファン達に名が知られている灰野敬二と、これも数年前にネットのサイケデリックロックのスレで動画を見てハマったGhostと同じ今は無き伝説のインディーレーベル、P.S.Fから発表されたアルバム。

レーベルメイトの灰野敬二は彼の唯一無二のアヴァンギャルドとしか呼びようのない孤高の音楽性、
Ghostは中世音楽や中近東やインド音楽で使われる民族楽器用いたトラッドな音楽の要素とピンク•フロイドやキング•クリムゾン、レッド•ツェッペリンから受けた影響とを融合させたサイケデリックロックバンドだが、こちらWhite Heavenは一聴してすぐにロックだとわかる、60年代後半にロックシーンに登場し、パンクの元祖と呼ばれたアメリカのガレージロック、あるいはガレージ•サイケに影響を受けたのが伺える音楽性だ。
91年当時の日本のインディーズ•ロック•シーンは、ちょうどバンドブームが終わる頃だったろうか。
当時はブルーハーツ等のビートパンクバンドが流行していた頃。
そんな時代にこのバンドのように60年代のサイケデリックロック志向のバンドは珍しい。
日本のロックバンドは日本語で歌う事が関係しているのか、メロディが歌謡曲的なバンドが多く、またそうしたバンドが我が国では売れる傾向があるが、
このバンドもGhost同様、日本の歌謡曲の要素は全く感じられない。
凄く日本人離れしたバンドだ。

更にこのアルバムのレコーディング•プロデューサーもGhostのメンバーで後にバンドメンバーからレコーディング•プロデューサーを担当していた瀧沢大志がこのアルバムのプロデュースを担当。
そしてもう一人、このバンドからギタリストの栗原ミチオがメンバーとして参加している。
私が好きなバンドのメンバーがこんなにも関わっていたなんて。

まずは1曲目の「Blind Promise」はMC5の「キック•アウト•ザ•ジャムズ」
2曲目の「Dull Hands」はイギー•ポップ&ザ•ストゥージズやブルーチアーを彷彿させる。
3曲目の「Falin Stars」は、ヴェルヴェット•アンダーグラウンドのアルバム「III」と、ピンク•フロイドの「デブでよろよろの太陽」が混ざったような物悲しくも気怠いメロディの曲。
4曲目の「My Cloud Dimension」はステッペン•ウルフっぽいハードロック。

日本のバンドでは貴重なタイプの音楽性のバンドだ。
勿論、私もこのバンドは好きでこのアルバムを愛聴中だが、苦言を書くと、残念ながらまだ洋楽ロックからの影響が楽曲に素直に表れすぎてオリジナリティはあまり感じられない。

そして、このアルバムの録音の音質がロックやポップスには肝心要のドラムとベースのリズム隊の音が、なぜかスピーカーの奥に引っ込んだ音で録られているのは残念。

(文:BADMOTORFINGER)

 

https://youtu.be/7L-g4MuqD6c

 

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PSFD-12,1991年

V.A./Tokyo Flashback 

 

発売からそろそろ10年近くたつというのに、未だに海外からのオーダーが絶えない、隠れたベストセラー・コンピレーション・アルバム。マーブルシープを筆頭にホワイトヘヴン、ハイライズ、ゴースト、光束夜、不失者などの未発表テイク満載、東京のサイケデリック入門はこのCDから。

(生悦住英夫氏・STUDIO VOICE(スタジオボイス)2000.⑦月号VOL.295より引用)

 

https://www.youtube.com/playlist?list=PLt3Pke412qVdjE3BQK2GpjA3cZ9rRWxtk

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PSFD-13,1991年

三上寛/俺が居る。

 

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https://youtu.be/pwFk2snPeDg

 

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PSFD-14,1991年

角谷美知夫/腐ってくテレパシーズ

 

知る人はあまりいないが、一部で高い評価を得ているアシッド・サイケ・アルバム(良い子が聴いたら拒絶反応を起こすだろう)。10年ほど前に惜しくも他界してしまったが、工藤冬里や金子寿徳、ハイライズの南條麻人達とのセッションや自宅での録音をCD化したこのアルバムの中で彼は今も生き続けている。

(生悦住英夫氏・STUDIO VOICE(スタジオボイス)2000.⑦月号VOL.295より引用)

 

 

 

この文章を書くためにこの曲集を久々に恐る恐る聴いた。あの頃[1]のどんよりとした気持ちはすっかり晴れたようだ。俺はよくこれを聴きながら高校[2]から帰っていた。あまりにも合わない教師どもにウンザリしながら。それでも角谷美知夫がウンザリしていたことには遠く及ばないだろう。

 これは凡そ60年前に生まれ、凡そ30年前に亡くなったミュージシャンの1人[3]、角谷美知夫が残した音源をまとめた追悼盤である。中島らもの家[4]に転がり込んでて、中島らもの小説の中に出て来る[5]のが代表的なエピソードだろう。少し付け加えるならばVanity Records[6]からリリースされたTolerance『Divin』[7]には「boku wa zurui robot」という曲[8]が収録されている。これは彼の詩にToleranceが曲をつけたものだ。

 かつて分裂病と呼ばれていた統合失調症であったらしい彼の書く詩は、思考が分裂というより止め処なく拡散されてしまい統合できなかったように思えてならない。もしオーヴァードーズ[9]による膵炎で亡くなってなかったとしても、平成以後とても速い海流のように押し寄せて来るあらゆる情報は彼にとって毒であったに違いないだろう。

脚注:[1]2011年9月以降。この年の3月に個人的な卒業祝いで東京に独り旅するつもりが震災で延期、8月改めて東京へ行った際に確かこの曲集をモダーン・ミュージックで購入した。[2]阪急沿線にある私立高校。俺は2011年4月から翌年3月までの1年間在籍していた。[3]JAGATARA江戸アケミ、ウルトラビデの渡邉浩一郎の名を列挙したい。[4]前述の高校近辺にあるらしい。[5]書く必要もないかも知れないが『アマニタ・パンセリナ』や『バンド・オブ・ザ・ナイト』に登場する。[6]故・阿木譲主宰の自主制作レーベル。[7]丹下順子と吉川マサミによるエレクトロニクス・デュオの2ndアルバム。[8]レーベル面の表記から。インサートはuがwとなっている。[9]山崎春美によればコデイン中毒が原因のようだ。

(文責:呉川由融)

 

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(予定執筆者:PULL,,)

https://youtu.be/wRq2Qv5lBtQ

https://youtu.be/AKykTKFZWXQ

 

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PSFD-15~16,1991年

不失者/不失者(2nd)

 

 

※敬称略です

灰野敬二率いる不失者の2ndアルバム。
1991年リリース。二枚組ライブCD。

特に海外で評価の高い本作。
CDの帯にProducerなどの情報は記されているが、演奏メンバーの記載はなし。書籍「捧げる 灰野敬二の世界」や、Red Bull Music Academyの記事(https://www.redbullmusicacademy.jp/jp/magazine/a-guide-to-keiji-haino)から推測するに、ギター・ボーカル灰野敬二、ベース小沢靖、ドラム小杉淳のトリオによる録音のようだ。

内容は、ハードなサイケデリック・ロック・・と簡単に言葉にしてしまうには、あまりにも壮絶な演奏。1stのメロディアスな面は影を潜めて、不失者独自の、きわめてヘヴィな音楽が展開されている。

曲名は記載されていないが、現在のライブでも披露される「暗号」「おまえ」といった曲が演奏されているほか、「うまくできない」(灰野敬二ソロ1st「わたしだけ?」に収録)「すきにやればいい」(不失者1stに収録)といったことばも聴き取れる。

ディスク2枚、トータル150分の長さのこの作品のなかでも、個人的に特に好きな箇所をいくつか挙げる。

・Disc 1、2曲目や3曲目などの、重たく刻まれるベースとドラムのリズムのなか、聴き手の時間/空間の感覚をぐにゃりと歪ませるようなギターソロ
・Disc 1、4曲目の静謐な演奏のなかで響く、美しくも悲しい灰野の声
・Disc 2のラスト(「おまえ」と思われる曲)の、壮絶なギターソロが終わったあと、最後にテーマのリフに戻ったときの、チューニングの少しズレたギターの音色

この作品の頃の灰野敬二の音楽を聴くと、パーソナルな視点から、言葉が、音が、発せられているように感じられる。近年の灰野の演奏や、発せられる言葉からは、聴き手に直接訴えかけるような力強いストレートなメッセージも多いが、この作品のころは少しニュアンスが違って、自らの内側を表出させることに、よりウェイトが置かれているようにも感じる。
ただ、独自の言語感覚/音の感覚に基づいた、必然性のある言葉/音、ということは昔も今も通底している。

灰野敬二の音楽の根底にある大きなものの一つに、灰野敬二という人間の、悲しみ、があるのではないかと筆者は思っている。ブルース、と置き換えてもいいかもしれない。
灰野敬二名義の1stアルバム「わたしだけ?」から、近年のライブでの演奏に至るまで、その音楽には深い深い悲しみが潜んでいることを感じる。

この2ndに収められた演奏は、灰野敬二という人間の、張り裂けんばかりの心からの叫びだ。そしてそれをメンバーの小沢と小杉が汲み取って最良の形で支えていることが、この作品を名作たらしめている。

(文責:坂口諒之介)

 

 

 

https://youtu.be/7EyJ6CNJ7U8

https://youtu.be/GOye4zUymQ0

〜関連盤〜

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TIME BOMB,Bomb CD-48,1997年

HIGH RISE - PSYCHEDELIC SPEED FREAKS '84 - '85

唐突に出た感じの未発表音源集。
大阪のレコード店 TIME BOME REC からのリリース盤。
タイトルは、1枚目を使用しているが音は完全に 2枚目の「Ⅱ」以降の音。
独特な、楽器の音を分離させずギターノイズで覆うアレ。それに、反発してるかの様なうねるリズム。
なので何故タイトルに「'84 - '85」とあるか意味が分かる。
dr が Dr.EURO こと氏家さんなのでまあそうなるよなとは思う。
ここで聴ける未発表音源から 3曲「Ⅱ」に選曲されているので、「Ⅱ」制作用のセッションなのだろうと考えると凄く興味深い1枚。

感想。
最初聴いた時は、何でベースの音が聴こえ辛いんだろうと。もっと分離を良くして低音を出してくれとなりました。
同時期にメルツバウの1930やtentacleなんかも聴いていたのでそっち側の耳で聴いていた。
完全にダンスミュージック好きからの意見。
すっと聴ける様になったのは、00年代後半からのドローン/ノイズの作品群を聴いてから。
あの激しい曲群をアンビエントとして聴いてます。

疑問。
何故、大阪のTIME BOMEからのリリースだったのか。それも97年。
南條さんは、セルフレーベルというか自主で作品を出しているから敢えて他レーベルから出したのにはどういう意図があったのか。

時代背景。
最初聴いた時は、中古で買った物で98年前後だったと思う。当時は、クラウトロック再評価から一区切りついた時期でその流れでサイケ物を探して手に入れた一つだった。
ボアダムスがクラブ/レイヴに接近していた頃。
メンバーのHILAHさんの別バンドの花電車がこれに近いアプローチのアルバムを出していたり。
大阪は、異常にボアダムス周辺の影響が大きかった。
また、アルケミーレコードがあった影響かノイズも強かったし、自分もハマってた。
クラブで遊んで帰って家でサイケやノイズをchill out として聴くみたいな。
freak outか?

(文責:タカタ)

https://youtu.be/rdlJ_szMK5I

 

 

PSF Records レビュー執筆者募集のお知らせ

f:id:psffreaks:20200416011825j:imageこのブログは、2017年に逝去された故・生悦住英夫さんの主宰したPSF/Modern Music に関する作品のレビューサイトです。

 

開設に当たり、執筆者を募集いたします。同じ作品に何人かのレビューがそれぞれの視点から語られたら良いと思います。作品を聞いた方ならばどなたでもレビュー執筆に参加可能です。筆者並びに現在依頼している方のほとんどは20代です。当時の状況をリアルタイムで体験されている方の参加をお待ちしています。

 

第一回目としてPSF-1〜PSFD30まで(関連する別レーベルからの作品も併せて)レビューを募集いたします。

演者来歴や内容や情報、感想に加え、個人的なエピソードなどを交えても構いません。関連する別レーベルの作品のレビューも是非お書きください。Gmodern等からの転載は執筆者の許可を得て下さい。出典を明記した上での引用はOKです。

 

 

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以上4つの窓口より宮岡まで

お名前、作品タイトルと文章(最後に掲載用にご自身の本名又はペンネームを括弧がきして下さい)をお送り下さい。

長文、短文、どちらでも大丈夫なようにします。〆切は全作品集まりきるまでといたします。

カタログ1〜30

PSF-1  High Rise/psychedelic speed freaks
PSF-2,PSFD-2  High Rise/ll
PSF-3,4,PSFD-3,4  不失者/不失者1st
PSF-5,PSFD-5  三上寛,吉沢元治,灰野敬二/平成元年Live 上
PSF-6,PSFD-6  同上/平成元年Live 下
PSF-7,PSFD-7  灰野敬二/滲有無
PSFD-8  吉沢元治/Gobbledygook (筆者未聴)
PSFD-9  Ghost/Ghost
PSFD-10  向井千惠/胡弓インプロビゼイション
PSFD-11  White Heaven/Out
PSFD-12  V.A/Tokyo Flashback
PSFD-13  三上寛/俺が居る
PSFD-14  角谷美知夫/腐ってくテレパシーズ
PSFD-15,16不失者/不失者2nd
PSFD-17 ガセネタ/Sooner or later
PSFD-18 ロストアラーフ/ロストアラーフ
PSFD-19 Borbetomagus/Live at In-Roads
PSFD-20 三上寛/女優
PSFD-21 吉沢元治/From Faraway Nearby
PSFD-22 吉沢元治,小杉武久,三宅榛名/Angeles have passed

PSFD-23 灰野敬二/慈
PSFD-24 V.A./Tokyo Flashback 2
PSFD-25 Ghost/Second Time Around
PSFD-26 High Rise/Dispersion (筆者未聴)
PSF-27  White Heaven / Strange Bedfellow (筆者未聴)

PSFD-28 佐藤通弘/佐藤通弘の仕事(筆者未聴)

PSFD-29 友川カズキ/花々の過失

PSFD-30 三上寛/U.S.E(筆者未聴)

 

レコードとCDの両媒体でリリースされているものは基本的に筆者はCD盤のみ聴いていますので、音質等に明らかに違いのある場合のレビューは各自にお任せでお願いしますが、基本的には同内容として掲載します。

 

送っていただいたレビューにジャケットの写真を付けて、このサイトにまとめさせていただきます。

 

 

追記:5/6現在投稿、随分集まってきましたが、まだ執筆者のいない盤があります。執筆協力者大募集です。

 

文責:宮岡永樹(Yonju Miyaoka)/分水嶺・小さいテレーズ etc.

 

f:id:psffreaks:20200416011814j:image